モード水とは海水特性が一様な表層水塊のことで,気候変動のメカニズムを分析する上で重要な役割を果たしており,海洋物理学分野ではモード水の研究が盛んに行われている.しかし,モード水の研究には2次元分析が多く用いられ,モード水の形状全体を正確に把握するには限界がある.また,同じモード水であっても,モード水を定義するパラメータの閾値は使用データごとにばらつきがあるが,異なるデータ・パラメータの閾値によるモード水の形状の違いについては議論されていない.そこで本研究では,海洋の観測データを用いた場合とシミュレーションデータを用いた場合でパラメータの閾値別のモード水の3次元形状を比較する.多視点レンダリング手法を用いて取得したモード水の形状シルエット画像の特徴量をもとに計算した非類似度を用いて,データ・パラメータの閾値別の形状を比較し,類似形状の条件の探索を行った.