ロチェスター大学とロチェスターの街について

 このページは、私中井洋史が2001年までにロチェスターに滞在した体験を、これからロチェスター大学に留学をしようと考えている学生の皆さんに伝えることを目的に作成しました。ここに書かれていないことで「こんなことも知りたい」ということがある方は、私にメールを下されば、出来る限りお返事いたします。

 以下、このホームページでは

について私なりに感じたことを書こうと思います。

さらに、ロチェスター大学とその周辺の写真のページも開設致しましたので、ぜひこちらもご覧下さい。

さらに、ロチェスター在住のTakeshi Omasaさんのホームページ「ロチェスターからこんにちは」も便利だと思いますので、参照されてみては如何でしょうか。


ロチェスター大学に行くことになった経緯

 私の場合は、1998年の秋のホモトピー論シンポジウムで京都大学の西田教授がアナウンスされたプログラムに興味を持ったので、その旨を西田教授にお伝えしたところ、ロチェスター大学のラヴェネル教授に電子メールで連絡を取って下さったので、1999年03月にロチェスター大学に一ヶ月間滞在することが出来ました。

 また2000年の滞在のきっかけは、個人的にラヴェネル教授に連絡を取り「博士号を所得した後に長期で滞在して共同で研究したい」とお伝えしたところ快諾して頂いたので、半年アメリカで研究をすることが出来ました。さらに、2001年02月中旬から03月の終わりまでの一ヶ月半にも渡米しました。

 結局、現在までのところ合計で8ヶ月くらいロチェスターに滞在したことになります。


研究環境について

 ロチェスター大学は、代数的位相幾何学・ホモトピー論を学ぶものにとっては、世界有数のメッカであると言えるでしょう。

 私の場合は、博士課程でブラウン・ピーターソン理論を勉強していたので、渡米中はその分野の世界的重鎮であるラヴェネル教授に時間をとって頂き、週何回かのミーティングをしながら研究を進めるというスタイルでした。

 また、自分のオフィスも頂いたので、昼間はそこで研究をしていました。


生活環境について

食について

 Wegmans という大手のスーパーがロチェスター市内にいくつかあり、そこで生活に必要な資材を購入していました。生活に必要と思われる品の大まかな値段を書いておきます。

 しかし、研究をしていると自分でご飯をつくるのがうっとうしくなることも有ります。そこで、たまには外食を、ということになるわけですが、私の場合は下宿の近所のPlum Houseという日本食専門店や、Raj Mahal というインド料理屋によく行っていました。前者は日本の定食に相当するものがランチタイムに$5.75 - $6.50 くらい、また後者はバイキングスタイルで取り放題が$8.10 でした(実際の支払いは、約1割5分のチップをつけることになります)。

天気について

 ロチェスターは、このプログラムの公式のホームページでも紹介されているように「北海道とほぼ同様の天気」ということで、かなり厳しい冬になるということを理解しないといけません(現地の方が語っていたところによりますと、「一年のうち半分は冬」ということです)。しかし、たとえ冬でも部屋の中に入っている限りは(たいていどの建物もセントラルヒーティングの設備を持っているので)Tシャツ一枚でも過ごせます。2000年は5月くらいまでは寒く暖房が必要でした。5月の終わり頃に2週間ほど春があり、その後は一気に夏が訪れたという感じでした。

住環境について

 私は、1999年の滞在時には大学内の施設であるGoler House に住んでいました。このときはたった一ヶ月の滞在であったということもあり、$800ほど払わなければなりませんでした。しかし、長期に渡って滞在するのであれば、一月当たりの料金はもっと安くなるということです。

 また、2000年の長期滞在時は、大学まで自転車で30分ほどのBrightonという街の下宿に住んでいたのでもっと安く済みました(生活費の項参照)。

 2001年の滞在時は、大学からはちょっと遠いのですがExtended StayAmericaというところに滞在していました(場所はここを参照)。Goler House と同様にstudio形式で、全て必要なものはそろっていたので、便利でした。

 

 ロチェスターの治安は、周りの人が語っていた限りでは「アメリカの中でも大変良い方だ」ということです。しかし、あまり無茶なことは勿論しない方がよいとは思います(アメリカですから誰が銃を携帯しているか分かりません)。


生活費について

 私が、2000年にBrightonの街に住んだときの標準的な生活費は、一月当たり

といったものでした(なお、当時のレートは $1 = \107)。日本の間取りで言えば2DKに相当すると思います。近所にいろいろなお店があって、素晴らしく便利なところでした。

 電気・ガスはRochester Gas and Electoric という会社が一括で管轄しているようで、上の代金は両方の値段です。

 電話は現地のFrontierという会社の回線を使っていたのですが、metered service というサービスを利用するとローカルコールを一回かけると受話器を置くまで一定料金(約9円!)でした。これを利用してインターネットは部屋から常時接続をしていました。また、日米間の国際電話は、最近料金がものすごく安くなったようで、1分間話をしていても20円くらいという場合もあるようです。

 食事に関しては、私は通常Wegmansに行って買い物をしたり、また近所のレストランやハンバーガーショップなどを利用していました。また、私は特に日本食が恋しくなったことはないのですが、食べたくなったらリーズナブルな値段で日本食が食べられるお店があったので、これも全く苦になりませんでした。(上記「生活環境について」を参照のこと)

 私の場合は、1999年、2000年、2001年いずれの滞在時もラヴェネル教授に滞在費の援助をしていただいたので、結局私の滞在費はそこから全て捻出出来ました。


現地に行くときに携帯する方が良いと思われるもの

・ノートブックタイプのパソコン

 私はMacintosh のパワーブックを持参して行きました。日本語フォントのインストールしてあるラップトップのコンピュータが一台有れば、とりあえず日本の情報には全く困りません。また、大学のコンピュータルームは昼間は学部生が利用している頻度が高いので、持参したラップトップを与えられたオフィスに持っていき、Ethernetケーブルを使って大学のネットワークに接続する方が良いでしょう。そうすれば、インターネットも大学のプリンタも使いたいときに使うことが出来ます。

 さらに、2001年の滞在時にはCanon製のM70というモバイルプリンタを購入して行きました。

 また、ローミングサービスのあるプロバイダーに入っておくと便利でしょう。私の場合は、2000年の滞在時には現地のSo-Net USA(今は日本のサービスと統合され、アメリカ情報のみ掲載)に入会してインターネットを利用していました(この場合、毎月使い放題で月当たり$20 でした。これは米国におけるインターネットサービスの標準的な値段ということです)。また、2001年の滞在時には、日本であらかじめSo-netに入っておき、そのローミングサービスを使用していました。