バカの壁 養老孟司 

説明すれば分かるとは限らない

雑学豊富と分かることは別

分かるのは難しいので唯一神を求めた

八百万の神の国では真実を追求しない

科学的事実と科学的推論は別

刺激係数がゼロまたは無限大は始末が悪い

多くの刺激に対して適切な刺激係数を持つことが人間の社会性

数学に実証という要素を加えたのが自然科学

マスメディアの発達は共通了解の広がりであり、共通了解事項を広げることで文明は発達

求められる個性を発揮しろという矛盾

個性をのばせ、より、人の気持ちを分かれ

個性は脳でなく身体に宿る

学生たちは勉強するという行為の意味を殆ど考えたことがないのではないか

知るということは、自分がガラッと変わること

チンパンジーと人間の遺伝子の塩基配列は98%以上同じ

軍隊は、考えずに身体の運動を統一する組織

陽明学は知行合一、これが文武両道

機能主義に共同体の論理が勝ってしまう:省庁あって国家なし

社会全体がひとつの目標や価値観を持っていれば共同体が成立する

人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる

死んで子供と別れるのが辛いガン患者へ:あなたに身内がいなければ嘆くこともできない。少なくとこの世に置いていきたくないものを残しているではないか。

教育の根本は人間を育てること。自分を育ててくれた共同体に真っ当な人間を送り出す無償の行為。

個々の社会問題についての原因探しも 必要だが、それを生み出している土台は何かの議論がなされてない。

特殊な領域で秀でているから賢いわけではない

頭がいいとはバランスがとれていていろいろな局面で社会的適応ができるということ

自分が正しいと思っているバカが一番困る

学問というのは生きているもの、万物流転するものをいかに情報という変わらないものに換えるかという作業

すべてのものの背景には欲がある。その欲をほどほどにせよというのが仏教の一番いい教え

金についての欲にはきりがない

近代の戦争は、ある意味で欲望が暴走した状態

原理主義というのは一種の 一元論

バカの壁は一元論に起因

バカにとっては、壁の内側ぱけが世界で、向こう側が見えない。向こう側が存在しているということすら分かってなかったりする

都市の人間は弱く、頼るものをもとめる。百姓には土地がついているから強い

一神教では互いにあいつ等は悪魔

考え方が戦前に近くなっている人が増えている

楽をしたくなると脳の係数を固定、一元論、思考停止状況が 一番気持ちいい

人生は崖登り、原理主義は手をはなすこと

知的労働は重荷を背負うこと

人間であればこうだろうと考えれば普遍性をもてる

以上