Prof. MINAGAWA's News

中岡二郎先生(名誉教授)並びに故田辺幸男先生(24年卒,31年着任)の指導のもとに昭和32年に発足した測量研究室が,田辺先生のご逝去により土木計測研究室として故成山元一先生(33年卒,33年着任)に引き継がれた.しかし,残念なことに,成山先生が卒論指導をすることなくご逝去されて,教員不在の状態に陥った.そこで田辺先生の下で技術職員として測量の指導にあたっていた佐藤安雄技士(45年着任:当時金沢安雄技術員)に加えて,平成2年に講師に昇格した皆川勝(54卒,56院修,当時鋼構造研究室助手)を迎えて,研究室として産声を上げた.

平成2年度の研究テーマは,
(1)
非加法的測度とChoquet積分を用いた人間の主観的評価プロセスの解析手法に関する研究,
(2)
非加法的測度による景観評価プロセスの数量化の試み,
(3)
構造景観の簡易的予測システムの開発,
(4)
製図教育へのCAD導入の効果とその問題点,
(5)
スプリット・ティー型継手を有するはりと柱の接合部挙動の実験解析
であり,皆川助教授の本来の専門である土木構造に加えて,ファジィ理論などの情報システムに関する研究や景観など新しい研究テーマを模索する数年がスタートしたといえる.

平成3年に皆川助教授(当時講師)がテキサス農工大学へ1年間海外留学した後,,研研究室の名称を建設情報研究室と正式に改め,土木建設における情報システムの応用研究,人工知能の研究が本格的に始められた.

平成5年には大学院修士課程学生の指導がスタートした.この頃,情報システムに関する研究と平行して,コンクリート部材の耐震性向上に関する実験的研究が開始され,修士論文第1号として,篠原雅人君(現在,建設機械化研究所勤務)により「新素材により巻き立て補強されたRC柱の履歴性状に関する研究」が提出された.

その後,おおむね構造と情報システムの研究がバランスよく進められた.立ち上げ当時から平成12年度まで,研究分野の比率は,卒業論文では構造:情報=3749,修士論文では構造:情報=57となっており,特に情報系のテーマを選択する学生の割合が増加した.世の中のIT革命ブームの影響も少なくないように思われる.

平成17年度からは,新たに吉田郁政先生(元東電設計)が教授として赴任した.先生の専門は,リスクマネジメントや数理手法を用いた工学的問題の解決である.

進路は,公務員,ゼネコン,コンサルタントとさまざまであるが,研究室で計算機,サーバ,ネットワークなどの管理をした経験を生かして,勤務先でもそのような仕事を任される卒業生も多いようである.等研究室を巣立った学生数は,学部卒業生92名,修士課程修了生7名で,若手技術者あるいはその卵として頑張っている.

平成19年度からは、計画マネジメントグループとして、吉田研究室、高松研究室、中村研究室と連携して,っ研究発表会などを行ってきた.高松教授は平成23年度末でご退職され,現在は3研究室の連携体制となっている.


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