
東京都市大学 都市生活学部 ソーシャルデザイン研究室とは
本研究室は、自分ごとから都市と暮らしを共につくるデザイン(リビングラボ)の実践と研究に取り組みます。
今の社会では、企業がビジネスを開発し、行政が政策を立案なかで、暮らしが「他人ごと」として進められる場面が増えています。その結果、生活者や未来の都市にとって本当に望ましい価値が生まれにくい状況にあります。
そこで本研究室では、「自分ごと」から出発し、人々が主体となって都市や生活を共につくる共創デザイン(リビングラボ)に取り組みます。たとえば、発達障害の子どもが学びやすい環境や、多様な人が働きやすい組織、認知症当事者でも暮らしやすい社会など、誰もが生きやすい社会の実現を目指します。
本研究室が重視すること
1. 「自分たちごと」として向き合う
社会課題を「誰かの問題」としてではなく、自らの暮らし・感情・関係性と結びついた問題として捉え直すことを重視しています。
2. 多様な主体による共創
行政、企業、大学、市民など、異なる立場の人々が対話しながら未来を探索するプロセスを重視しています。
3. 完成された答えより、生成される関係性
私たちは、あらかじめ決められた正解を設計するのではなく、
人と人との関係や対話の中から、新しい価値が生成されるプロセスを大切にしています。
主な研究テーマ
- 個人が主体的に動き出せる土壌メカニズムに関する研究
- 共創が促進される関係性デザインと環境デザインに関する研究
- 地域創生メカニズムに関する研究
- 共創プラットフォームの持続的運営・ビジネスモデルに関する研究
- デザインプロジェクト実践支援に関する研究
- デザイン初心者の学習に関する研究
キーワード
- リビングラボ
- ソーシャルデザイン
- Co-design
- Participatory Design
- 社会システムデザイン
- Well-being
- 地域共創
- ケア
- 参加型デザイン
- 未来社会
- 対話
- 生成的デザイン
教育・人材育成
- うまい棒ワークショップ:デザイン初心者が、うまい棒を使って、身近なもののデザイン手法を体験的に学ぶプログラム
- リビングラボ基礎セミナー:体験的なワークと理論的な概論を通じてリビングラボについて体系的に学ぶプログラム
- 企業の地域現場での仮説探索プログラム
- 企業の地域現場での社会実装プログラム
- ウェルビーイング指標研修:自治体におけるウェルビーイング政策デザインを学ぶプログラム
研究室の背景
木村の研究テーマは、NTT研究所におけるサービスデザイン研究を背景として始まりました。
2010年代、日本企業では「ユーザのための製品・サービスをどのように生み出すか」が重要なテーマとなり、サービスデザインやUXデザインの研究が活発化していました。
一方で同時期、Michael PorterらによるCSV(Creating Shared Value)の提唱により、企業は単なる利益追求だけではなく、「社会的価値と経済的価値を両立する存在」として期待されるようになりました。
そのような時代背景の中で、木村篤信は、企業が一方的に価値を提供するのではなく、市民・行政・企業・大学がともに未来を模索する「リビングラボ」の研究と実践に取り組み始めました。
Peacefulなサービスデザインへ
世界経済人会議でのマーケティング研究者フィリップ・コトラー(Philip Kotler)氏らとの対話を通じて、「競争」だけではないPeacefulなあり方について考えるようになり、人々が共に生きるためのサービスデザインの探求が始まりました。
その後、
- Participatory Design
- Co-design
- リビングラボ
- 社会システムデザイン
などの方法論を横断しながら、「人々が主体的に共創できる社会」をテーマに研究・実践を展開しています。