◆生物多様性オフセットとは?

◆生物多様性バンキングとは?

◆国内類似事例

◆BBOPとは?

◆BBOPによる生物多様性オフセットの10原則

BBOP(The Business and Biodiversity Offsets Program)による
生物多様性オフセットの10原則

原則
原則内容

a)ノーネットロスの達成

生物多様性オフセットは、ノーネットロス、好ましくはネッ トゲインを達成するべきである。

b)追加的な保全結果

生物多様性オフセットは、もし影響に対するオフセットが 実施されないならば、本来オフセットした際の保全結果 以上の代償を達成しなければならない。オフセットの計 画・実施は、生物多様性に悪影響を与える事業を他の場 所に移転することを回避するべきである。

c)ミティゲーションの優先順位

生物多様性オフセットは、適切な回避・最小化ミティゲー ション、またオンサイト(on-site)による生物多様性の回 復(rehabilitation)手段を実施後、それでも残存した特定 の生物多様性への悪影響を代償するといった、ミティゲ ーションの優先順位を守らなければならない。

d)オフセットの閾値

生物多様性オフセットを実施することによる影響を受け る生物多様性が非代替である・また脆弱である場合、生 物多様性オフセットでは完全に悪影響を代償することが できない場合がある。

e)景観との関連性

生物多様性オフセットは、利用できる生物学的・生物多 様性の社会的価値、文化的価値のあらゆる情報を考慮 に入れた、期待される重要な保全結果を達成するため に、景観との関連性を踏まえて計画・実施されるべきで ある。

f)利害関係者の参加

事業や生物多様性オフセットによる影響を受ける地域に おいて、利害関係者の効率的な参加は、生物多様性オ フセットの評価・選択・計画・実行・観測を含む意思決定 の段階で確立させるべきである。(つまり、各プロセス の意思決定の段階で確立するべき)。

g)公平性

利害関係者間での事業に関連する権利と責任、リスクと 報酬を公正かつバランスが取れるように配分する。

h)長期的な成功

生物多様性オフセットの計画・実行は、最低でも事業の 影響が続いている間、観測や評価を組み入れた適応性 のある管理アプローチに基づいていなければならな い。

i)透明性

生物多様性オフセットの計画・実行を住民に対して迅速 かつ透明性を持って報告しなければならない。

j)科学的・伝統的知識

生物多様性オフセットの計画・実施は、伝統的知識を含 み、また科学的に立証された文書化したプロセスでなけ ればならない。